政府は、今年5月8日に、新型コロナの感染症法上の位置づけを、季節性インフルエンザ等と同じ「5類」に移行する方針を固めた。
新型コロナ「5類」への移行 5月8日とする方針固める 政府
私個人としては、予てから、「5類に置いておく意味もない。新型コロナといふ文言を、感染症分類から完全に外せ。」と訴へてきたが、5月8日以降の「5類」変更後も、この訴へを継続したい。
ところで、「5類」変更とは何か?については、こちらのサイトから抜粋させて頂く。
現在(2類相当) | 5類移行後 | |
---|---|---|
診察 | 発熱外来、指定医療機関 | 原則は一般医療機関 |
行動制限 |
|
なし |
検査費 | 公費負担(無料) | 検査費用は自己負担。 但し、高齢者施設に従事している人達の検査は無料を続ける方針 |
医療費 | 公費負担(無料) | 外来の医療費は自己負担。 入院が必要となる場合は公費支援を行ふ。 また、高額治療薬は当面無料を継続 |
入院措置や勧告 | あり | なし |
今話題の一つとして、3月13日以降の脱マスクがマスコミ含め騒ぎとなってゐるやうだが、この表の、「行動制限」といふ項目に、「濃厚接触者 最大5日間」が存在する限り、声高に脱マスクを豪語したところで、畢竟何らかの条件をつけざるを得ないのである。
現在、マスコミに踊らされてるのは、従来のコロナ脳やマスクファシスト達ではなく、我々の方である事を自覚しよう。
さて、抑々、濃厚接触指定とは何か?
こちらから抜粋させて頂く。
陽性となった方の発症日よりも2日前以降(無症状の方は検体採取日よりも2日前以降)から療養終了日までは、感染可能期間といひ、周囲の方に感染させる可能性がある期間となります。
この期間に接触した方のうち、次の範囲に該当する方は濃厚接触者となります。
- 1. 患者と同居、あるいは長時間の接触(車内・航空機など)があった人
- 2. 適切な感染防護なしに患者を診察、看護もしくは介護した人
- 3. 患者の気道分泌液もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い人
- 4. その他、手で触れることの出来る距離(目安として1メートル)で、必要な感染予防策(マスクなど)なしで15分以上接触があった人(周辺の環境や接触の状況等個々の状況から患者の感染性を総合的に判断する)
(国立感染症研究所「積極的疫学調査実施要領」より)
濃厚接触者の方は、患者と最後に接触があった日(最終接触日)の翌日から5日間(※)は、不要不急の外出は自粛し、健康観察をお願ひします。
特に4. における「マスク無し15分」といふ不可思議なルールが、忽ち職場や店舗等で、マスク着用義務が拡がっていった要因だったと記憶してゐる。斯様な非科学的な過剰対策は、令和3年2月3日に「新型インフルエンザ等対策特別措置法(特措法)」が改正され、新型コロナを位置付けた事から始まった。
しかし5類変更後は、濃厚接触者による行動制限が撤廃される。即ち、濃厚接触指定が解除される。謎のマスク15分ルールも無いので、職場でのマスク着用義務も、全く意味を為さなくなるのである。
私は、この制度上の変更こそ、正常化の一歩と捉へてをり、勿論、コロナ騒ぎによってマスクを常態化させつゝある人達、またマスク義務を課してきた企業群が、5/8になって一斉にマスクを外すのは難しいだらうけれども、徐々に社会は変容していくであらう。
であるから、現状を踏まへれば、脱マスク運動よりも脱濃厚接触指定の方が、マスコミ対策といふ視点からも望ましいのである。
- ※参考文献
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- 「別冊クライテロン 「コロナ」から日常を取り戻す」
- 「井上栄著 感染症 ~広がり方と防ぎ方~ 増補版」
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