武漢ウイルス研究所に対する日本外交 ~地政学~ 皇紀2680年

 今般のコロナウイルスは、武漢ウイルス研究所から流出したとの事である。さらに、武漢研究所の出資者は米国であり、実際、武漢に2か所(武昌区と江夏区)存在する研究所のうち、P4実験室が備はる研究所(通称『新しいラボ』=江夏区)は、フランスの全面的協力で完成した、と云ふ衝撃の内容が一部で囁かれてゐる。

武漢ウイルス研究所から流出した。さらに、武漢の研究所の出資者は「アメリカ自身」
仏の全面的協力で完成した「P4実験室」が発生源の可能性

 現状、その真実について、100%この記事を信頼するわけではないが、外交の観点から云へば、米国とは、あくまでも海洋国家同盟といった利害が一致するに過ぎず、友邦だとか、米国を信じるか?などは全くの的外れだと云ふ事である。また、ロシアと支那中共は、侵略を目論む大陸国家であるゆゑ、敵国であることは云ふまでもない。
 即ち、外交とは、どこの国を信頼するか?ではないので、上記の記事が真実である、と仮定して、その上で、日本は如何なる外交手段をとるべきか?が鍵となる。

 以前から、武漢ウイルス研究所からウイルス漏洩の可能性は指摘されてをり、現在も流出してる状態ならば、我が国は如何なる対策をすべきか?
生物兵器であるなら、皇軍及び軍法会議の復元は必至である。
※皇軍の復元方法はここでは割愛する。

 因みに嘗て流行したSARSは、SARSコロナウイルスであり、今般の武漢ウイルスは、SARS-CoV-2との事で、同じくSARS系らしい。これについての詳しい説明も、ここでは割愛する。

 さて、本題は、
日本は如何なる外交手段をとるべきか?
である。

 内田良平が、『支那観』を世に問ふたのは、大正二年(1913年)の事。内田の地政学の要素として海洋国家・大陸国家のカテゴリー論がある。この概念は、地政学の世界では、英国の地理学者H・マッキンダーの名と共に想起されるが、マッキンダーがシー・パワー、ランド・パワーの名称でこの概念を提示したのは、明治丗七年(1904年)、王立地理学協会での「歴史の地理学な回転軸」と題した講演においてであったが、内田が『露西亜亡国論』で、日本は海洋国家、支那・ロシアは大陸国家と云ふカテゴリーを示したのはその三年前(明治丗四年)である。当初内田は日本の属性を海洋国家としてゐたが、明治45年(この二年前、後のドイツ地政学の泰斗K・ハウスホーファーが駐在武官として滞在してゐた)ドイツ地政学への親近感を示して後、内田は、「他の一面には大陸国たることを知らざるべからず」(『日本之三大急務』)とし、「大陸経営」(「政弊私議」)の為の「経済上に於て日本民族の植民地」(「対支策断案」)としての満蒙といふ考へを持つに至る。
 
 しかし、内田に於けるドイツ地政学の影響は、「整理」する必要がある。ドイツはユーラシア大陸の観点から見れば半島国家であり、アジアでは朝鮮・満州に当たり(奇しくも冷戦期に朝鮮半島・ドイツは共に分断国家になったが、これも海洋国家=英米と大陸国家=ソ連の狭間と云ふ地政学的立地から説明できる)日本は該当しない。そして海洋国家系地政学の源流であるマハンのテーゼ、「いかなる国も、大海軍国と大陸軍国を同時に兼ねることはできない」の一節も想起されるべきである。その点が整理されゝば内田の「調和・中庸・恒常の人道」の海洋国家日本 VS 「専制無限の政体を要す」大陸国家ロシアや支那と云ふ分析は、嘗ての冷戦期のイデオロギー対立の仮面の奥にある地政学的な真実を示すテーゼとして価値を失はない筈である。

 それでは、海洋国家の性格、動向を見ていかう。
 トラファルガーの海戦後、英国は、そのシー・パワーで、ヨーロッパの大陸を包囲する態勢をとった。但しインドに利害を持つ英国として、東地中海一帯の問題に干渉する事を必要と感じた時以外は、めったにヨーロッパ半島の内部の政略に深い関心を示さうとしなかった。
 けれども、英国のシー・パワーは、喜望峰に至る大きな”世界の岬”を取り囲んでゐた。そして、インド地方の海の正面を守りながら行動する英国のシー・パワーは、その頃次第にハートランドに対する支配を固めつゝあったロシアのコサック・パワーとの間で、競争乃至は敵対の関係に入っていった。既にクリミア戦争以前の時代から、ロシアは遥か北のアムール川を下って太平洋岸に出てきてゐる。普通、日本の開国は、米国のコモドア・ペリーの嘉永6年(1853年)の行動による、とする見方が多い。しかしながらロシア人が樺太から函館に至るまで姿を現した事は、ある程度開国を促進する意義を持ってゐた。唯、英国の立場からすれば、無論ロシアから最大の脅威を感じたのは、インドの北西国境方面に於いてだった。
 19世紀の間、英国は海上に於いて文字通り思ひの儘に振る舞ふ事ができた。と云ふのも、当時はまだ、米国が強大ではなかったからである。

『東欧を支配する者はハートランドを制し、
ハートランドを支配する者は世界島を制し、
世界島を支配する者は世界を制する』
(マッキンダーの地政学 177頁)

 次回は、このハートランドや世界島と言ったマッキンダー地政学の基礎を確認した上で、我が国と同等の海洋国家である米国の地政学にも触れたい。
即ち、『世界島(ユーラシア大陸とアフリカ大陸)を支配する者は世界を制する』と云ふマッキンダーに対し、ハートランドの勢力の拡大を抑止する戦略を主旨にしたニコラス・J・スパイクマンの地政学である。

※参考文献
  • 「H・マッキンダー(著), 曽村保信(翻譯) マッキンダーの地政学」
  • 「曽村保信(著) 地政学入門」
  • 「宮崎 正弘(著), 内田良平研究会(著) シナ人とは何か 内田良平の『支那観』を読む」
  • H・マッキンダー(著), 曽村保信(翻譯) マッキンダーの地政学
  • 宮崎 正弘(著), 内田良平研究会(著) シナ人とは何か 内田良平の『支那観』を読む

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