國の憲法の基本原則: 憲法改正の限界

~ 「井上孚麿著 現憲法無効論」から抜粋 ~

21年の憲法改正を有効とするのは、あの改正が改正限界を突破するばかりではなく、大日本帝國憲法そのものを廃棄してゐる事を有効と認めるからである。
大日本帝國憲法の第一条から第四条までが改正の限界に属するといふ事は、21年の改正前までは、佐々木惣一氏の論文を外にしては、誰もこれを説く者はなかったのである。
その佐々木氏さへも、無限界説を説いたのは、数年前の一論文に於いての事であって、かの有名な21年憲法改正時に際して貴族院での演説に於いても、その時の憲法改正に対する反対の理由は、改正案が帝國憲法第一条から第四条までにも改正の手を拡げてゐる事の不法不当を責めたものである。
改正当時枢密院の議長であった清水澄氏等は、昭和18年の著書(「帝國憲法講義」)で、もし将来これらの改正限界を突破して帝國憲法第一条乃至第四条までの改正が行はれるやうならば、その改正は無効である事を、真向から説いてゐるのである。
その他の学者が、改正限界突破の無効を積極的に論じる事がなかったのは、このやうな事があらうとは夢にも思はなかったからである。
凡そ國の憲法の基本原則が憲法改正の限界を為す事は、成文の有る無しに関はらず、いはば普遍妥当的理法といふべきである。

~ 抜粋ここまで ~

つまりコミンテルン製占領基本法(日本国憲法)は、國家の根本規範(不文憲法、國體)である大日本帝國憲法第一条から第四条までを改悪した違憲な存在なのである。
大日本帝國憲法復原改正とは、平たく云へば、帝國憲法第一条から第四条までは変へてはならない!といふ規定のもとで、憲法改正を行ふ事である。

[大日本帝國憲法第一条] 大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス
(大日本帝国は、万世一系の天皇が、これを統治する)

[大日本帝國憲法第二条] 皇位ハ皇室典範ノ定ムル所ニ依リ皇男子孫之ヲ継承ス
(皇位は、皇室典範の定めるところにより、皇男子孫が、これを継承する)

[大日本帝國憲法第三条] 天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス
(天皇は、神聖であって、侵してはならない。)

[大日本帝國憲法第四条] 天皇ハ国ノ元首ニシテ統治権ヲ総攬シ此ノ憲法ノ条規ニ依リ之ヲ行フ
(天皇は、国の元首であって、統治権を総攬し、この憲法の条規により、これを行う)

※参考文献
  • 「井上孚麿著 現憲法無効論」

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