SDGsって何? ~17分類169項目もあり、未達に終はる~ 皇紀2685年

 SDGsの前身は平成12(2000)年に国連ミレニアム・サミットで採択されたMDGs(Millennium Development Goals、ミレニアム開発目標)である。平成27(2015)年を最終年とし、貧困の撲滅や乳幼児死亡率の削減、環境問題など8分類21項目を掲げた世界目標だった。このMDGsが未達に終はった事を受けて、ポストMDGsとして今をときめく?SDGsが誕生したのである。今度は17分類169項目もある。読むだけで大変な分量だ。

 私は当初、SDGsとは何か?についてネット検索をした。ところが、読んでもどうにも全体像が分からなかった。そこで、『SDGsの不都合な真実 「脱炭素」が世界を救うの大嘘」』といふ書籍を購入した。読了した事で、抑も未達で終はる事の繰り返しである事は詳述されてをり、これについては理解できたが、SDGsとは?の説明はあまりなかった。
 そこで再度、ネット検索をした。多項目のうち、例えば目標5のジェンダー平等は、男女平等の事であり、男女平等とは、日本古来の国柄である男尊女尊(男は女を尊敬し、女は男を尊敬する。お互ひ尊敬し合ふ)とは相反する「性別廃止」の意である。こんなものが含まれてる自体、少なくとも持続可能な開発目標とは別の目的がある事は明らかだが、こちらのサイトの「SDGの本質」といふタイトルの箇所に、

その文書の正式名称は「Transforming Our World(我々の世界を変革する)」といひます。

と記載があった。
 何だ、共産革命と何ら変はらんではないか!

 さて、SDGsの目標達成年とされる令和12(2030)年の未来を想像してみよう。藤枝一也氏は、

SDGsは必ず未達に終はる。(こゝだけは想像ではなく、断言する)。

と明言してゐる。
すると、令和13(2031)年以降にポストSDGsが生まれるはずだ。企業のサステナビリティ担当者や学生は、また勉強し直さなければならない。企業では、自社の活動とのSDGsタグ付けもポストSDGsタグ付けとしてやり直しだ。ポストSDGsコンサルタント(元CSRコンサルタント、元SDGsコンサルタント、元ESGコンサルタント)は「新たな世界目標ができました!」「日本企業は遅れてゐます! バスに乗り遅れるな!」と言って企業を煽ってゐるだらう。
 ポストSDGsの目標は果たして何項目になってゐるだらうか。200項目? 300項目? 分量が多い程、内容が難解な程、そしてクライアントに成果や付加価値が現れない程、ポストSDGsコンサルタントは儲かり、サステナブルなビジネスになるのだ。
藤枝一也氏は、

さらにその先の未来である耶蘇教暦2045年、もしくは2050年にポストSDGsの最終年を迎へ、また未達に終はる(こゝだけは想像ではなく、断言する)。

と明言してゐる。
するとその翌年にはポストポストSDGsが現れ、ポストポストSDGsコンサルタントはまた日本企業に対して……以下略。

 6年以上CSR・サステナビリティ部門に携わってゐる方であれば、この「MDGs(未達) → SDGs」の流れはよくご存じだらう。では他にも思ひ浮かぶものはないだらうか。「京都議定書(未達) → パリ協定」は有名だ。「生物多様性2010年目標(未達) → 愛知目標(未達) → ポスト愛知目標(2021年~現在議論中)」をご存じの方は生物多様性の分野について詳しい方だらう。「環境報告書 → CSR報告書 → 統合報告書・サステナビリティ報告書」は情報開示の変遷だ。では「SRIとESG投資」「環境会計と自然資本会計」「SDGsとESDとESG」「A4SとGRIとIIRCとSASBとTCFD」等の違ひや関係を説明できる人が果たして何人ゐるだらうか?(詳しくはSDGsコンサルにお問ひ合わせ頂きたい)

 事程左様に、CSR分野の活動は手を変へ品を変へ目先を変へる事が繰り返されてきた。企業自身が取り組んで良かったと振り返れるものが、いくつあっただらうか。歴史は繰り返すのだ。
 コンサルタント発の喧騒に対して右顧左眄のCSR・サステナビリティ経営はそろ/\やめる時期だ。CSR担当者としては、自社にとって、日本企業にとって、真のサステナビリティ経営とは何かを追及したいものである。

※参考文献
  • 「川口マーン惠美著、掛谷英紀著、有馬純著ほか SDGsの不都合な真実 「脱炭素」が世界を救うの大嘘」
  • 川口マーン惠美著、掛谷英紀著、有馬純著ほか SDGsの不都合な真実 「脱炭素」が世界を救うの大嘘

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