日本でも『旧来の陋習』が積もり積もると、皇威は失墜し、民衆は不幸となり、国は乱脈となるけれども、それが昂じると、結局は『維新』が行はれる。この『維新』の原理は、常に、肇国の祖制に復帰することである。 『維新』と『復古』が不二一体であるところに、日本の転換期の特色がある。明治維新も亦、これ以外の何物でもなかつた。 それだから、それによつて国威は発揚し、人権は伸長することとなり、統一と自由とが並び行はれることとなり、実に驚くべき大改革が、平和裡に次々と行はれるものとして、心ある外人も、感動を禁じ得ないこととなつたのである。
井上孚麿著『現憲法無効論 140頁』
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